モノづくり共同体ではメンバー間で技能を共有し「〇〇さんがいないと××は作れない」という状態が極力無いように努めています。また、モノづくりの技能には何かしらの共通項があります。例えば、ギター製作を出来る人が木工旋盤も学ぶことで新たに得る見識もあります。また、技能を掛け合わせることで新たな製品(モノ)が生まれます。
木工旋盤では、主にガウジと呼ばれる円形の刃物と、スクレーパーと呼ばれる板状の刃物を使って切削します。鉋・鑿・小刀に比べるといずれも「削る」という印象ではありますが、基本的にはガウジは「切る」、スクレーパーは「削る・均す」という使い方です。材木の素性が良ければスクレーパーだけでも綺麗な木地が作れますが、材によってはスクレーパーを少し当てるだけで逆目が立ってしまうものもあります(特に、軟材で多い)ので、ガウジの使い方をマスターすることが大切かと思います。
どれも同じ材木(欅)で作りました。皆さん多少の時間差はあるものの、おおよそ3時間ほどで木地が完成しました。
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皆さんの作ったお椀はいかがですか?
私には十分製品レベルに見えます。ここからは拭き漆塗装です。
拭き漆の塗装も技能共有が進んでいます。元々は共同体内で一人しか経験がありませんでしたが、一人が二人、二人が四人…と拭き漆経験者が増えていきます。
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モノづくり共同体では、何らかの技能を持つ人がそれを抱え込むのではなく、共同体内に広めます。
そうすることで、もともと出来た人はさらに難しい技能に挑戦し、新たに技能を得た人がさらに多くの人へと伝えていきます。こうして私たちの目指す「モノづくり人口の増加」が進んでいきます。
この日は、「お椀作りをやってみたい!」という仲間が数名集まりましたので、お椀作りを通して木工旋盤の技能共有を行いました。