今日は、午前・午後ともに木工旋盤教室を開講しました。
午前の部は先日のGW教室に参加してくれた中学生の男の子です。今回はご飯茶碗を作りたいという要望です。GW企画の際に作った平皿に比べると切削量が3倍くらいになりますので、制限時間は設けずにじっくりとお付き合いします。
前回伝えた注意点もよく覚えてくれていた為、スムーズに進めることが出来ました。
欅は、GW教室で使った栃に比べると粘りがある印象で、栃なら木肌を抉って終わるところを、欅だと刃物を捕まえることがあります。これがいわゆる「キャッチ」のひとつで、旋盤加工で怖い思いをする現象です。
朝9時から初めて、13時には木地が完成しました。とても上手に出来たと思います。途中、少し怖い思いもしましたが、時間内に自分の手癖を修正して最後は上手に削れていました。次回は拭き漆です。これだけ綺麗に木地が出来ていれば、とても綺麗な仕上がりになるでしょう。
午後の部は日ごろからモノづくり共同体の活動に参加してくれている仲間のKさんです。
Kさんは工業高校の機械科卒ということで、最低限のみのアドバイスで進めてもらいました。3時間ほどで大きめの盃が出来上がりました。Kさんも、次回拭き漆です。
木工旋盤の食器作りをした方には、拭き漆をお勧めします。
オイルフィニッシュは非常にお手軽で、失敗はほぼ100%ありませんし、短時間で済みます。しかしながら、他の食器と同じように洗って乾かせないというデメリットがあります。
その点、漆は防水性に優れた強力な塗膜を形成しますので、食器にはピッタリです。そして「漆」と聞くととても敷居の高いものに感じてしまいますが、拭き漆はどなたでも楽しめる手軽な塗装法です。
拭き漆は、刷毛で漆を塗る→拭き取る→乾かす→塗る…の繰り返しです。
かぶれない様に気を付けることと、専用のムロを用意するというハードルさえ超えてしまえば、非常にお手軽です。「専用のムロを用意する」と聞くと大変そうですが、上図のようなプラケースで構いません。密封性があり、内部の湿度が70~80%、温度が20度前後に保てていれば大丈夫です。加湿方法も単純で、タオルを濡らして入れておくだけです。
【時間】日曜日10~16時の間で、受講者の希望する時間
【申込締切】希望日の7日前まで
【費用】指導料1,000円/時間(消費税・道具レンタル代込、材料費別途)
【内容】受講者と相談し、決定
回転工具を使って天然木材を加工する木工旋盤。100%の安全性はお約束出来ません。その為、受講者の技量を見てフェイスガードの装着をお願いしています。
「キャッチ」現象の原因の多くは、刃物の角度が不適切であるか、切削量が多過ぎるかのいずれかだと思います。受講中はなるべく未然に防ぐようには努めますが、ある程度は仕方ありません。