福島県郡山市にある木工団地組合さんにご提供いただいた杉の集成材を使ったボディのテレキャスターです。
通常、エレキギターのボディを我々が作る場合は1ピースの単板か2ピースのはぎ合わせ板を使って作ります。安価な市販品では3ピースのボディのものもありますが、塗りつぶしてしまえば貼り合わせているのがわかりません。幅広の1ピース材が贅沢品として好まれることが多いようですが、張り合わせ材と比べて音響的に大きく差があるわけではありません。
今回使用した集成材は一般にあまり使われることのない杉ですし、貼り合わせた木片の数がとても多いものです。
塗装はバイオリンに使うニスです。
ボディは4度塗りして軽く研磨しましたが、ネックは薄塗りでサラッとした仕上がりとしました。
仮組みした様子です。
木工団地組合さんは住宅や寺社建築用の建材を生産する工場ですが、加工の過程で廃棄される大量の木を有効利用するためにこのような集成材の用途を模索しているとのこと。
このギターは材料の使い方の一つとして試作したものです。実用的な音が出たら良いと思っています。これが目的の一つ目。
今回は作業時間を計測しながら作業しました。塗装にかかる時間を除いて仮組みするまでの作業時間は17時間程度でした。慣れれば20時間もあればテレキャスターが完成します。週末の作業だけでも半月でエレキギターを作れることになります。結構手軽な工作だと感じてもらえたら良いと思います。これが目的の二つ目。
モノづくり共同体では、趣味でモノづくりをやってみたい、2枚目の名刺を持つための技能を身に付けたい、新しい事業を始めたい、といった方へのデジタルからアナログまで多様な支援をしています。体験教室、技能研修、事業化の企画など状況に応じた提案をさせていただきますのでご関心のある方は問い合わせページからお問い合わせください。
コメントを残す